れいわ新選組の幹事長、山本ジョージです。このたび、私は代表選挙に出馬することといたしました。そこで立候補にあたり、皆様方に、私の決意を述べさせていただきます。
まず、山本太郎代表には、「お疲れ様でした。本当にありがとうございます」と、心からの感謝を申し上げます。1人で党を立ちあげ、一時は衆議院議員9名、参議院議員6名の国会議員を擁し、多くの地方議員が所属する政党になりました。「生きているだけで価値がある」「政治とは希望」、そういった理念への共感の輪が広がり、これまでの日本政治になかった本物の草の根政党として育ったのは、山本太郎代表あってのことです。
もちろん、れいわ新選組は太郎さんだけで大きくなったわけではありません。全国各地のオーナーズやフレンズ、ボランティアの皆さんが、雨の日も風の日も街頭でビラを配り、一軒一軒足を棒にしてポスター掲示のお願いをしてこられました。その積み重ねが、れいわ新選組の原動力です。太郎さんがまいた種に、皆さんが水や肥料をやることで、れいわ新選組は花を咲かせました。正直、今は、党は伸び悩んでいます。私には失敗も挫折もあり、大病を患い生死の境をさまよったこともあります。そして、それら一つ一つを何とか乗り越えてきました。だからこそ、そうした経験を生かし、この党を皆さんと一緒に、もう一度大きくしていけると思うんです。
「山本ジョージなんかに山本太郎の代わりが務まるのか」、そう言いたい人もいるでしょう。答えは当然「その通り、務まりません」ということですね。太郎さんの存在は大きすぎて、とても代わりは務まりません。でも、周りを見れば、一緒にリーダーになる人はいっぱいいます。国会だけでも、木村(英子)さんや天畠(大輔)さん、奥田(ふみよ)さん、伊勢崎(賢治)さんに大島(九州男)さんなど、他の党に負けないほど多士済々です。それに加えて、全国の地方議会には、多くの仲間が地域に根を張った議会活動を続けています。れいわ新選組はこれまで、山本太郎代表に頼りすぎている傾向にありました。その反省も込めて、これからはみんなで物事を決めていく。そういう政党にしていきます。合意形成の透明化を図り、代表がトップダウンで決める党ではなく、代表が議論を支えていく、そんな党にしていきます。
また、これまでも地方議員やオーナーズ、フレンズの皆さんと連携してきましたが、今後はさらにもっともっとそれを強化してまいります。代表になれば、日常的に意見交換を図る機会を、対面・オンライン両方で設けていきたいと思います。方向性を決めるところからみんなで考えていき、地方議員やオーナーズ、フレンズが意思決定に参加する政党にしてまいります。
7月9日の役員会で決まった党名変更ですが、やはりこれも、広くオーナーズ、フレンズに党名を募り、構成員の皆さんとともに、新しい党の名前を決めていくつもりです。
「山本ジョージに代表の資格があるのか?」そう言いたい人もいるでしょう。皆さんご存知かもしれませんが、私は、25年前から24年前にかけて、秘書給与の詐取事件により、1年2ヶ月の間、刑務所の中にいました。そんな人間が党の代表を目指すことに、批判があるのは十分承知しています。振り返れば、あの事件は、それまでの自分自身の生き方に対する警鐘でもありました。東京都議会議員2期、衆議院議員2期と、当選を重ねるごとに、だんだん傲慢になっていったところがあったんですね。
深い反省のもと、私は、控訴審を争わずに、刑務所に入りました。そして、その塀の中で、本当に学ばせてもらったんです。
刑務所の中には、高齢者や障がいのある人たちが数多くいました。福祉の支援を受けていなかった人がほとんどです。一体この国はどうなっているんでしょう。冷たい社会、厳しい社会、差別される社会、彼らはそんな社会の中で孤立して、そして排除され、挙句、軽微な罪で服役するに至ってしまっているんです。無銭飲食や食べ物の窃盗などで、次々と刑務所の中に入ってくる高齢者や障がい者。そうした現実を目の当たりにして、我が国における福祉の貧困さを、日々痛感していました。
そして、現在の我が国ですが、「いのち」というものが本当に軽く扱われているのを実感します。これでは「塀の中も外も同じじゃないか」と思うことがたびたびですよ。例えば、ある調査によると、障がいのある人の78.6%が貧困状態にあります。障がいのある人だけじゃありません。国民の6人に1人が貧困で、食うや食わずの生活を強いられている、そんな人がたくさんいるんですよ、この国には。憲法25条の生存権が全く守られていない、と言ってもいいでしょう。しかも、この状況は、これまでずっと放置されてきました。れいわ新選組は、木村さん、そして天畠さんのような重度障がいを持つ当事者を国会に送ることで、尊厳の危機にある人と同じ方向を向いた政治を実践してきました。
他にもいます。伊勢崎さんのように、世界各地の紛争地で、いのちを守るため体を張って戦争を止めてきた人。奥田さんのように、ブラック校則に悩み、自殺まで考えている中学生や高校生と共に立ち上がって行動してきた人。大島さんのように、今の制度から外れている水俣病の患者さんのことを自分事として考えてきた人。みんな、「生きる権利」を大切にしてきました。
私自身もそうです。4年前に、ステージ4のがんがみつかりました。幸い、治療と薬で今は体からがんが消えていますが、あの時、生死の瀬戸際に立たされたからこそ、再び国政に関わろうと思うに至ったんです。がんになった時、私は、高額療養費制度のありがたさを、身をもって感じました。ところが今の政府は財政のことだけ見て、患者が抱く将来への不安を全く見ないままに、制度の改悪を進めてまいりました。「これじゃもう治療を諦めなきゃならないよ」そういうがんサバイバー仲間の声を聞き、心の底から怒りを覚えましたよ。年間約1,250万人の患者が利用する高額療養費制度。その患者負担をどんどん増やしていく。でも結局、それで減らせる国民負担は、1人当たり月120円程度です。たった120円なんです。誰でもがんになる可能性があります。高額療養費制度は「いのちの綱」なんです。「医療費の負担が増えること」に75%の人が不安だとする世論調査もあるのに、これでは財布の紐が締まるばかりです。しかも、受診控えで病気が深刻になり、かえって負担増になることも考えられます。今は財政を削るのではなく、逆に増やしていくべき時なんです。
医療ばかりではありません。今の日本は本当に深刻ですよ。昨年度の税収は6年連続で過去最高、84兆円を超えました。一方で、実質賃金は4年連続でマイナス、年金も物価高に追いつけていません。今年上半期の倒産は13年ぶりの高水準、しかも税金や社会保険が理由の倒産は去年の1.5倍に急増しています。国は税金取りすぎてホクホク、国民や中小企業は税金取られすぎてカツカツですよ。政府や与党は、誰も望んでいない皇室典範の改正や安保三文書の見直しに熱中していて、国民が上げる暮らしの悲鳴をほったらかしです。2月の総選挙で消費税減税を掲げたのに、いつまでたっても実現のめどすら立っていない。自己責任を重視する「新自由主義」が続いたことで、困っているのは「自分が悪い」と思い込まされ、私たちは声を出せなくなってしまった。私たちの力が弱められてしまった。だから、権力者は無視をするんです。
でも、そうじゃありません。悪いのは皆さんじゃない。政治なんです。今こそ、政治の真価が問われています。いのちを守るため、声なき者たちの声を拾って、大きな声にする。力なき者たちの力を集めて、大きな力にする。そうすることで、社会のあり方、国のあり方を変えていきます。そのための政策については、これまでのれいわ新選組の路線を基本的には受け継ぎます。相次ぐ増税や社会保険料引上げなど、間違った経済政策で壊れた暮らしを立て直す。食べるものが高くて困っているのに、外国から武器を買っている、こんなおかしな現状を転換する。東日本大震災の教訓を無視して原発を押し進めようとする今の流れにストップをかける。金がかかるからといって医療や介護を削るのではなく、逆に成長産業にしていく。これまで掲げてきた、こうしたれいわ新選組の政策は、間違っていないどころか、ますます輝きを増してきています。
「小さな政党に、何ができるのか?」。そう言いたい人もいるでしょう。確かに難しいのは分かっています。党の立て直しも、社会を変えるのも、待っているのは、いばらの道です。でも、誰かが立ち上がらなければ、変わりません。困難であっても、いや、困難だからこそ、私は代表として、党の再建に挑む。そして、この社会を変えていきたいんです。
刑務所に入った時、暗闇に包まれました。がんになった時、絶望に突き落とされました。そのたびに「これでもう人生終わったな」そう打ちひしがれた気持ちになりました。それでも、なんとか生きながらえて、立ち上がってきました。ある意味、党の掲げる「何度でもやり直せる社会」を、身をもってかたちにしてきたわけです。だからこそ、これからの人生すべてを捧げて、この党を、代表として立て直し、さらに、「いのちを守る社会」へと変えていきます。でも、1人ではできません。この党を、みんなと一緒に作り直したいんです。その先頭に立つ覚悟があります。私に託してください。どうぞ、よろしくお願いいたします。

